動物園を舞台に、地球環境や生きものの命、SDGsについて楽しく学ぶイベント「動物園で学ぶSDGzoo」。
2022年に始まったSDGzooは、今年で5年目を迎えます。
動物園をめぐるクイズラリーや体験型ワークショップなどを通して、子どもから大人まで、生きものや地球の未来について考えるきっかけを届けてきました。
今年も多くの企業・団体、学校、動物園のみなさまとともに、さまざまな学びと発見に出会えるイベントを開催します。
35年前、一人の中学生が書いたレポート
1991年、湾岸戦争による原油流出で、油にまみれた水鳥たちの姿が世界中に報道されました。
当時中学生だったSDGzooの企画者は、この出来事を取り上げ、地球環境や生きものへの影響についてレポートを書いていました。
地球
3-1 14番 前田 寛
現在、地球では様々な環境、自然破壊が行われている。例えば、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、地球温暖化、オゾン層の破壊、原油の流出、原子力発電所の事故、さらには酸性雨等々、あとを絶たない。しかも、これらは全て人間の手によって行われてきたものである。いくら、自分たちの生活のためとはいえ、地球をここまで汚染する必要があるのだろうか。そして地球で生活しているのは、人間だけではない。動物、植物も、一生懸命生きている。その地球に何の害も与えない動物、植物たちに、人間が与える影響は少なくない。森林に住む動物たちは、森林破壊によって住み家をなくし、海や川に住む魚類たちには、水質汚濁により、奇形児が生まれるようになった。
1991年の湾岸戦争のさい、大量の原油がペルシア湾に流出し、その原油をかぶり、動けなくなった鳥たちがテレビでも放映された。この鳥たちも、人間のみにくい争いの犠牲になったのである。
この湾岸戦争は、環境にかなりの影響を与えた。クウェートの数百ヶ所の油井に火を放ち、その煙はクウェートの空を黒く覆い、太陽光線をさえぎることとなった。そしてその煙は遠く日本まで届いた。完全に大気汚染である。そして、先程も言った大量の原油の流出、鳥類たちへの被害、水質汚濁と共に、動物への被害もあった。戦争、つまり人と人との争いに、自然や動物が犠牲になるのはどう考えても間違っている。
クウェートという国は地図で見ても、とても小さい。まして地球から見れば、どこが国境かもわからない。しかし、その国の豊富な原油に目がくらみ、戦争をはじめるとは、何と心が小さいものか。
TBSの秋山豊寛さんが、宇宙から地球を見たとき、こう言った。「やっぱり地球は青いですね。」と。そう、この青く美しい地球を黒く、暗黒の地球にしないように、僕たち、全世界の人々が協力し、そして今よりもっとよりいっそう、青く、緑豊かな地球にするよう努めるべきである。
レポートの最後はこんな言葉が残されています。
「僕たち、全世界の人々が協力し、そして、今よりもっと、よりいっそう、青く、緑豊かな地球にするよう努めるべきである。」
そして最後には、「が、かまわず、本題に移ることにする。」
この先のレポートは、残念ながら見つかっていません。
30年後に始まったSDGzoo。そして、子どもたちの未来へ。
それから約30年後、当時の中学生が企画者となり、SDGzooが始まりました。
35年前のレポートの続きは見つかっていませんが、そこに書かれた思いは、今の活動にも重なっています。

そして、今度はSDGzooを訪れる子どもたちへ。
動物園での楽しい体験や小さな発見が、いつか大人になったとき、何かを考え、行動するきっかけになっていたら。
35年前の一人の中学生から、今の子どもたちへ。そして、まだ見ぬ未来へ。
そんな願いを込めて、今年もSDGzooを開催します。
みなさまのご来場を心よりお待ちしています。

イベント概要
名称:天王寺動物園で学ぶSDGzoo〜こころで描く命と未来〜
会期:2026年11月14日(土)・15日(日)
会場:天王寺動物園(大阪市天王寺区茶臼山町1-108)
参加費:無料(※一部有料、天王寺動物園の入園料は別途必要)
特設サイト:https://sdgzoo.com/

